一杉裕志

世界中の誰が高度な人工知能を開発してもおかしくない、とわたしは思っています。人工知能の開発に巨大な設備はいりませんし、必要な情報はすでにネット上にあります。だからどの国が次の人工知能を開発しても不思議ではない。
いま現在でも、日本人の半分くらいは働いていないんですよね。定年退職した人以外にも、社会保障で暮らしている人や、学生も大学院まで進む人が増えました。自動化によって仕事を奪われる人たちは反対するわけですが、その一方で働いていない人たちにとっては、社会福祉の原資を増やすために生産性が上がってくれたほうがいい。その闘いになるわけです。いまはちょうど拮抗していますが、今後は働いていない人たちの方が優勢になります。「自動化賛成派」が選挙で勝つ時代も、そんなに先ではないと思います。
「お金のない貴族」と、社畜と呼ばれる「お金のある奴隷」に分かれつつある気がします。